iPhoneでeSIMをBluetooth転送できない原因と対処法【iOS16】

iOS16よりeSIM転送に対応しました。

これまでは、機種変更した場合など、別のiPhoneにeSIMを入れるには、新しいiPhoneでeSIMの再発行手続きを行い、プロファイルをインストールし再設定する必要がありました。

それがeSIM転送を行うことで、以上の手続きなしに新しいiPhoneにそのままeSIMを移し替えることができるようになりました。

この記事では、eSIMをBluetooth経由で転送できない原因と対処法を解説します。eSIM転送のやり方も紹介していますので、初めての方は参考に操作してみてください。

iPhoneでeSIMをBluetooth転送できない原因と対処法

Bluetooth経由でeSIM転送ができない場合、下記の原因が考えられます。

主な対処法もまとめていますので、問題が解決しない場合は参考に対処してみてください。

原因 主な対処法
やり方を間違えている 正しい操作方法で行う
インターネットに接続できていない W-Fiかモバイルデータ通信に接続する
2台のiPhoneが離れすぎている Bluetoothが届く範囲で操作する
パスコードロックが設定されていない パスコードロックを設定する
iOS16未満を使用している iOS16以上にアップデートする
非対応機種を使用している 対応機種か確認する、対応機種を使用する
回線(キャリア)がBluetooth転送に対応していない 回線・キャリアが対応しているか確認する
iPhoneのバグ・不具合 iPhoneを再起動する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

※動作確認環境:iPhone 14 Pro(iOS16.0.2)、iPhone 13 Pro(iOS16.0.2)

eSIMのBluetooth転送のやり方

eSIMをBluetooth転送がうまくできない場合は、正しい環境・手順で操作できているか再確認してみましょう。

下記の手順は、iPhone 14 ProにインストールしているeSIM(楽天モバイル、Rakuten UN-LIMIT VII)をiPhone 13 ProにBluetooth転送した手順です。iPhone 13 ProからiPhone 14 Proへの逆の転送も動作確認済み。

<eSIMをBluetooth転送する方法>

  1. 新iPhone:設定アプリを開いて【モバイル通信】⇒【モバイル通信を設定(eSIMを追加)】⇒【その他】⇒【近くのiPhoneから転送】⇒の順にタップします。
    iPhoneでモバイル通信を設定する近くのiPhoneから転送する
  2. 旧iPhone:【ロック解除して続ける】⇒Face IDやパスコードでロックを解除して【続ける】⇒新iPhoneに表示している検証コードを入力します。電話番号転送の検証コードを入力する
  3. 新iPhone:電話番号を選択して【続ける】⇒【番号を転送】⇒【OK】の順にタップします。
    転送する電話番号を選択する
  4. 旧iPhone:【サイドボタン】をダブルクリックします。「転送を開始しました」の画面になったら【完了】をタップします。
    eSIMの転送を承認する
  5. 新iPhone:アクティベート中になるのでそのまましばらく待ちます。「モバイル通信設定完了」の画面が表示したら【完了】をタップします。
    モバイル通信設定完了

以上でeSIM転送が完了しました。電話とインターネットが繋がるか確認しておきましょう。

楽天モバイルから「eSIMプロファイルダウンロードのお願い」というタイトルのメールが届きましたが、電話、データ通信ができる状態になりましたのでメールの設定は必要ありませんでした。

Bluetooth転送に失敗した場合などは、eSIMプロファイルのダウンロードが必要になる場合があります。

インターネットに接続する

eSIMを追加するためには、インターネットに接続する必要があります。

インターネットに繋がっていない状態でeSIMを追加しようとすると、エラーメッセージが表示されます。

eSIMを設定するにはインターネット接続が必要

WiFiに接続して、通信ができる状態にしてからeSIMをBluetooth転送できるか試してみてください。

私の環境(iPhone 14 Pro・iOS16.0.2)では、WiFiオフでモバイルデータ通信に接続しても、eSIMをBluetoothで転送できました。

近くでeSIM転送をする

Bluetoothを使用し、eSIMを転送するため、Bluetoothの電波が届く範囲内に2台のiPhoneを置いて、操作する必要があります。

2台のiPhoneが離れている場合、隣に並べるなど近くに置いた状態でeSIMを転送してみてください。

パスコードロックを設定する

eSIMの転送元のiPhoneがパスコードロックの設定がされていない場合、eSIMのBluetooth転送ができません。

転送元iPhoneのパスコードロックをかけてから、転送できるか試してみてください。

<パスコードロックを設定する>

  1. 設定アプリを開きます。
  2. 【Face IDとパスコード】をタップします。
  3. 【パスコードをオンにする】をタップします。
    iPhoneのFace IDとパスコードの設定
  4. 任意のパスコードを入力します。
  5. 同じパスコードをもう一度入力します。
  6. Apple IDのパスワードを入力して【サインイン】をタップします。
    iPhoneのパスコードを設定する

iOS16以上にアップデートする

eSIMのBluetooth転送は、iOS16で対応した機能です。

eSIMをBluetooth転送したい2台がiOS16未満の場合は、eSIMを転送することができません。

iOS16未満の場合は、iOS16以上にアップデート後に試してみてください。

<OSアップデートをする方法>

  1. 設定アプリを開きます。
  2. 【一般】をタップします。
  3. 【ソフトウェア・アップデート】をタップします。
    iPhoneでソフトウェアアップデートする
  4. アップデートの詳細内容を確認してから【ダウンロードしてインストール】をタップします。
  5. パスコードの入力を求められたら、iPhoneのパスコードを入力します。
  6. 利用規約を確認し問題なければ【同意する】をタップします。
    iOS16.0にアップデートする
  7. アップデートが開始します。しばらくお待ちください。

※動作確認環境:iPhone 11 Pro(iOS14.3)

eSIM対応機種か確認する

eSIMに対応している機種である必要があります。eSIMに対応しているiPhoneは、iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR以降のモデルです。

eSIM転送をする2台が対応機種であるか確認してください。

キャリアが対応していない

eSIM転送に対応しているキャリアの回線である必要があります。

契約中の回線がeSIM転送に対応しているか、ホームページや専用窓口などで確認してみましょう。

非対応のキャリアの回線を使用している場合は、eSIMの再発行手続きを行い、新しいiPhoneにeSIMのプロファイルを再インストールする必要があります。

iPhoneを再起動する

iPhoneの不具合により、eSIMの転送に失敗している可能性があります。

iPhoneのバグ・不具合が疑わしい場合は、iPhoneの電源を入れ直してから、もう一度eSIMをBluetooth転送できるか試してみましょう。

<iPhoneを再起動する>

  1. 【サイドボタン】と【音量を上げるボタン】を電源メニューが表示されるまで同時に長押します。電源メニューが表示されたら指を離します。
  2. 電源メニューが表示されたら【電源アイコン】を右端までスライドします。
  3. 電源が切れたことを確認できたら【サイドボタン】を長押しして電源を入れます。
iPhone 14 Proを再起動する

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