海外で使えるモバイルWi-Fiルーター提供業者と大手キャリアの海外サービスどちらがお得か徹底検証

海外旅行をする際に現地でネット回線を使えるようには事前に手続きが必要です。

ドコモ、au、ソフトバンクのキャリアが提供している海外用オプションの申し込みをしたり、現地でも使えるWi-Fiを契約する必要があります。

しかしどちらがお得なのか?料金はどこが安いのか?キャリアはWi-Fi契約不要と言っているが本当なのか?気になった方もいらっしゃるかと思います。

そこで今回は海外でも使えるWi-Fiルーターと、ドコモ、au、ソフトバンクの海外用オプションを比較・検討してみました。

※2019年3月27日時点の情報です。

海外でも使えるWi-Fiルーター提供業者は主に3つ

ドコモ、au、ソフトバンクの海外用オプションと比較する前に、海外でも使えるWi-Fiモバイルルーターを提供している業者を紹介したいと思います。

よく利用されていたり有名な海外モバイルWi-Fiルーター業者は、主に3つあります。

イモトのWi-Fi

タレントのイモトアヤコ氏が利用している海外用ポケットWi-Fiルーターが『イモトのWi-Fi』です。

世界各地を旅したりロケを敢行する為に、200カ国以上の国と地域に対応した海外旅行向けWi-Fiルーターです。

業者名 イモトのWi-Fi
海外利用時の料金 680円/日~
回線 3G・4G/LTE回線
海外利用時の使用可能データ容量 500MB/日

※大容量対象機と国に限る

対応国・地域数 200カ国以上
支払い方法 クレジットカード決済/コンビニ後払い

海外旅行やロケを行うイモトアヤコ氏が利用しているだけあって、海外利用向けWi-Fiモバイルルーターとしての機能を多く備えています。

イモトのWi-Fiのメリット

『イモトのWi-Fi』のメリットは、最安値に近い韓国だと1日680円で利用可能な格安料金の定額制になっているのが特徴です。

回線が3Gか4G LTEのどちらを選ぶかによって料金が変わってきますが、3Gの方が回線が古く料金が安い傾向にありますので、3G電波が入る個所なら3Gで利用し節約も出来るでしょう。

200カ国以上の土地でも使えて事前にホームページから、旅行先の土地が対応しているか調べることが可能です。

イモトのWi-Fiのデメリット

イモトのデメリットは、利用できるデータ容量が国によって少ないというのがデメリットです。

データ容量は、133MB/日の通常プランと500MB/日の大容量プランと1,000MB/日のLTEギガプランの3種類があります。

500MB/日の大容量が海外でも使える!と謳っておりますが、大容量プランやLTEギガプランに対応していない国や地域では133MB/日の通常プランのみになります。

渡航先が大容量プラン・LTEギガプランに対応していない国だと、Instagramを2,3回写真投稿しただけで1日の通信容量の半分以上を使ってしまう事もあります。(写真1回投稿で約25MB)

国によってはWi-Fiを契約したが思った以上に使えない…という事もあるのがイモトのWi-Fiのデメリットです。

Fun Wifi

海外でも利用可能なWi-Fiモバイルルーター2つめが『Fun Wifi』で珍しい台湾専用のモバイルルーターです。

業者名 Fun Wifi
海外利用時の料金 680円/日~
回線 4G LTE
海外利用時の使用可能データ容量 無制限
対応国・地域数 台湾のみ
支払い方法 クレジットカード/代金引換

台湾専用というだけあって、料金も格安でデータ容量も無制限で利用可能と日本に近い感覚で利用できるのが特徴です。

Fun Wifiのメリット

Fun Wifiは台湾桃園空港第一ターミナル、第二ターミナルで受け取る事が出来て日本人による日本語サポートも行ってくれるのがメリットです。

更に1日あたり680円と格安で利用できて、台湾最大手の中華電信の4G LTE回線を無制限に利用できます。

レンタルされるモバイルWi-Fiルーターは1度の充電で8~9時間使えるタフなモバイルWi-Fiルーターです。

観光や移動で長時間充電できなくてもバッテリーの長持ちなので引き続き利用できるでしょう。

台湾専用という点を上手く生かしたモバイルルーター業者です。

Fun Wifiのデメリット

Fun Wifiは台湾専用という点を生かして破格の格安さと、回線を無制限で使いたい放題出来ております。

ただこれは、台湾専用という事を言い換えれば台湾以外の地域では使えないという事になります。

台湾以外にも別の国に行く場合は、新たに現地のモバイルWi-Fiルーターを借りる必要があります。

台湾では強いが台湾以外では無力というのがFun Wifiのデメリットです。

GLOBAL Wifi

GLOBALの名を冠する『GLOBAL Wifi』はその名の通り海外で利用できるモバイルWi-Fiルーターです。

業者名 GLOBAL Wifi
海外利用時の料金 670円/日~
回線 4G/3G
海外利用時の使用可能データ容量 300MB/日~無制限
対応国・地域数 200国以上
支払い方法 クレジット決済/コンビニ・郵便局・銀行支払い

海外で利用する事を前提としたサービスなので、対応国は200国以上と非常に多めになっています。

GLOBAL Wifiのメリット

GLOBAL Wifiのメリットは行き先の地や使用可能な回線をに合わせて、価格重視か回線の速度やデータ容量重視かを自身の好みで選べる点にあります。

料金を安くしたいなら3G回線でデータ容量も300MBにすれば、値段を抑える事が出来ます。

回線速度を選ぶなら4G回線で、データ容量にもこだわるなら無制限を選ぶ事もできます。

具体的な金額は公式ホームページからシミュレーションも出来るので、金額の目安を立てる事もできます。

ただネットを使う為に契約するのではなく、用途にあったプランを自分で組み立てられるのがメリットです。

他にもモバイルルーターは一部空港や現地で受け取りから返却まで出来るので、行き帰りの手荷物を減らす事もできるのもメリットです。

GLOBAL Wifiのデメリット

GLOBAL WifiがレンタルしているWi-Fi機器はバッテリーの消耗が激しいようで、公式ホームページでも連続稼働時間は3~5時間程と記載されています。

こまめな電源OFFやモバイルバッテリーの利用を呼び掛けていますが、観光地など充電が難しい地では、バッテリーの消耗は気になってしまうかもしれません。

ドコモ、au、ソフトバンクの海外用オプションと比較してみよう

ここからは3つの海外向けモバイルルーターと、国内キャリアとの海外料金を比較してみたいと思います。

ドコモ(パケットパック海外オプション)、au(世界データ定額)

ドコモのパケットパック海外オプションも、auの世界データ定額もどちらも基本料金は980円/24時間です。

ドコモのパケットパック海外オプションのみ国・地域限定プランがあり、国・地域限定プランで7日間のパケットパック海外オプションを利用したとすると1日あたり約754円にもなります。

ドコモの場合は754円~980円、auの場合は980円がモバイルルーターを契約した方が良いのか否かのボーダーラインになります。

キャリアと海外利用オプション名 1日当たりの料金 データ容量の消費先
au 世界データ定額 980円/日 契約した料金プラン/データ定額サービスから消費する
ドコモ パケットパック海外オプション 980円/日 国内で契約したパケットパックのデータ量から消費
ドコモ パケットパック海外オプション

国地域・限定プラン

200円/1時間

2,480円/3日間(1日換算で826円)

3,980円/5日間(1日換算で796円)

5,280円/7日間(1日換算で754円)

国内で契約したパケットパックのデータ量から消費

ここで思い出してほしいのが、台湾専用のモバイルルーターFun Wifiです。

  • 価格が680円/日で使える
  • データ通信量も無制限(ドコモ、au、ソフトバンクのデータ容量を消費しない)

という、特徴がFun Wifiにあった事を見ると、台湾に出発する時はFun Wifiのモバイルルーターを契約した方がお得と言えます。

それ以外の国に関しては、以下のように判断する事が出来ます。

  • auユーザーはモバイルルーターを借りた時の1日毎の料金980円を超える場合は、モバイルルーターより世界データ定額のほうがお得。
  • ドコモユーザーで国・地域限定オプション対象国なら754円~826円を超える場合は、パケットパック海外オプションを利用した方がお得
  • 国・地域限定オプション対象外の国で980円を超える場合も、モバイルルーターよりパケットパック海外オプションを利用した方がお得

モバイルルーターの1日毎の料金が980円を下回る金額だった場合は、パケットパック海外オプションや世界データ定額を使用せずモバイルルーターを契約した方がお得になります。

ソフトバンク(海外パケットし放題)と比較

ソフトバンクは海外パケットし放題と比較するのですが、ソフトバンクの場合は基本的にモバイルルーターの方が安くなります。

ソフトバンクの海外パケットし放題は2段階制の定額サービスですが、1段階目の時点で1,980円/日。

2段階目で2,980円/日となっており、モバイルルーターで1日中使っている方が安くなるのがほとんどです。

海外パケットし放題は、データローミングをONにするだけで利用できるお手軽さはあります。

ただお得に利用したいならソフトバンクユーザーは海外パケットし放題を利用するよりも、モバイルルーターを契約した方が安くつきます。

ソフトバンクでもiPhoneユーザーは事情が異なる

ソフトバンクユーザーは海外パケットし放題をするよりも、モバイルルーターを契約した方が安くつくとお伝えしましたが

例外としてiPhone、iPadユーザーの場合は事情が異なりモバイルルーターを契約しない方がお得になる事もあります。

  • ソフトバンクの対応機種(iPhone、iPad)を利用中の方が対象
  • アメリカ本土やハワイ等に滞在している

この条件を満たすと『アメリカ放題』という割引が対象になり、ソフトバンクのiPhone、iPadユーザーがアメリカ滞在中なら通話もネットもし放題になります。

通常は980円/月のサービス利用料がかかるのですが現在はキャンペーン中で無料となっております。

iPhoneを使っているソフトバンクユーザーがアメリカに旅行する場合は、モバイルルーターが不要になるでしょう。

海外レンタルモバイルルーター業者と3キャリアの海外オプション比較まとめ

海外レンタルモバイルルーターそれぞれの概要、メリット・デメリットとドコモ、au、ソフトバンク3社の海外オプションの料金を比較してみました。

改めて海外レンタルモバイルルーター業者と、3キャリアの海外オプションどちらを利用した方がお得か?判断基準をまとめると以下のようになります。

  • 台湾旅行時はキャリアに限らずFun Wifiを契約した方が料金が安く、データ通信量も無制限なのでお得
  • ドコモ、auユーザーは1日の利用料金が980円(ドコモは国・地域限定プラン対象なら754円~826円)を超えるか否かがボーダーラインとなる
  • ソフトバンクのAndroidユーザーは、モバイルルーターを契約した方がお得
  • ソフトバンクのiPhone、iPadユーザーでアメリカに滞在する場合は『アメリカ放題』があるのでモバイルルーターよりお得

これからゴールデンウィークや、その先の夏休みやお盆などの長期休暇の際に海外旅行を楽しむ方もいらっしゃるかと思います。

今回の記事を参考に、海外旅行の通信環境をお得に利用していただければ幸いです。

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ABOUTこの記事をかいた人

大手携帯電話事業者に就職後、販売やコールセンターにてお客様対応を経験。 審査業務を担当した後、経験を活かしてスマホWebライターとしても執筆中。 表には出てこない携帯電話事業者の裏側の話も知る人間として、お役に立てる情報を執筆したいと思っております。