「どんなときもWiFi」と「WiMAX2+」を契約し、比較できる環境が整いましたので、実際に回線速度を計測、比較しご紹介させて頂きます。
CMや速度制限がないことで注目されている「どんなときもWiFi」の回線速度はどのくらいなのか気になる方も多いと思います。
実際に出る回線速度は、理論値とは違い、環境に応じて大きく左右します。時間帯や電波状態など回線速度に影響する情報を入れながら、回線速度を計測していきます。ぜひ参考にしてみてください。
この記事では、「どんなときもWiFi」と「WiMAX2+」の回線速度の計測結果をはじめ、どちらを選ぶべきか悩んでいる向けに、比較すべきポイントも含め解説していきます。
目次
回線速度の計測の環境
実際に計測に使用した端末やアプリ、条件についてご説明します。
今回の環境と条件を簡単にまとめると次の通りです。
- W06(WiMAX2+)とD1(トリプルキャリア)を比較
- スマホ(iPhone11 Pro)とWi-Fi接続
- Speedcheck Internet Speed Testアプリで計測
- 同時接続台数1台
詳しくは下記をご覧ください。
使用するモバイルWi-Fiルーター
GMOとくとくBBの「Speed Wi-Fi NEXT W06」とどんなときもWiFiの「D1」を使って計測していきます。
下記は、スマホとWi-Fi接続して測定した場合のベストエフォートです。実際に使用する端末と回線で出せる最速値です。
端末(契約事業者) | 回線 | 速度 |
Speed Wi-Fi NEXT W06(GMOとくとくBB) | WiMAX2+ | 下り最大558Mbps 上り最大30Mbps |
D1(どんなときもWiFi) | トリプルキャリア(ソフトバンク・ドコモ・au) | 下り最大150Mbps 上り最大50Mbps |
Speed Wi-Fi NEXT W06は、WiMAX2+回線(ハイスピードモード)を使用した場合の回線速度です。
Speed Wi-Fi NEXT W06においては、USBテザリングでハイスピードプラスエリアモード(WiMAX 2+、LTE)を使用すれば、一部の対応エリアで最大1.2Gbpsの速度に対応しますが、制限なしで利用できるWiMAX2+(ハイスピードモード)で比較します。
計測用アプリとスマホ
- 機種:iPhone 11 Pro(iOS13.1.2)
- 計測アプリ:Speedcheck Internet Speed Test(開発:Frederik Lipfert)(本記事の使用バージョン:5.1.11、5.1.12)
回線速度計測アプリの中でも特に評価の高いアプリと機種は2019年モデルの現時点(2019年10月)で最新のiPhoneを使用します。
端末の設定について
Speed Wi-Fi NEXT W06は、細かな設定変更ができますので、下記のように設定しています。
<Speed Wi-Fi NEXT W06の設定>
- ハイスピードモード
- ハイパフォーマンス
- 4×4MIMOオン
- 周波数帯域は5GHz
設定で速度に影響します。合わせて確認しておきましょう。
D1は、特に細かい設定はありません。そのままの状態で使用しています。
実測!回線速度を比較
それでは、実際に使用した場合の回線速度を見ていきましょう!
時間帯や電波状態で回線速度が大きく左右します。合わせてご確認いただければと思います。
- 電波状態:()カッコ内の数字がアンテナの本数です。1~4で表示。4が最高、1が最弱です。数字が複数あるものは測定中に変動があったことを表します。(電波2.3)は電波が2、3の間で変動。
- 左側の数字が下り(※1)、右側が上り(※2)の回線速度です。単位はMbps。
※1:下りは、ダウンロードのスピードです。WEBページを表示させたり、動画を再生させたり、メールを受信したり、アプリのアップデートなどのさまざまな情報を受信するために必要な速度です。インターネットを利用する上で多くは場合は、こちらの下りの速度が重要視します。一般的な使い方をする場合は下りを優先すると良いです。
※2:上りは、アップロードのスピードです。YouTubeに動画をアップしたり、Twitterでツイートしたり、メールを送信したり、ブログを投稿したり、情報を送信する際に必要な速度です。大容量のデータをアップロードする事が多い方は、こちらの上りの速度も気にしておきましょう。
計測時間帯 | WiMAX2+ | どんなときもWiFi |
11時(土) | 101.56・7.04 (電波4) |
15.74・10.90 (電波2) |
43.12・7.34 (電波4) |
15.74・10.90 (電波4) |
|
34.99・3.69 (電波3) |
32.77・28.49 (電波4) |
|
78.04・6.51 (電波3) |
23.50・27.34 (電波3) |
|
12時(土) | 35.14・0.98 (電波3) |
7.43・8.57 (電波3) |
61.97・1.56 (電波4) |
15.39・12.80 (電波2.3) |
|
36.49・7.23 (電波4) |
21.42・25.97 (電波4) |
|
89.62・4.60 (電波4) |
25.38・26.54 (電波4) |
|
16時(土) | 109.36・3.48 (電波3) |
18.10・13.81 (電波3) |
90.90・12.54 (電波4) |
15.85・23.49 (電波4) |
|
17時(土) |
73.72・1.11 (電波4.3) |
13.90・14.02 (電波3) |
62.24・3.85 (電波3) |
14.55・15.58 (電波4) |
|
18.64・4.55 (電波3) |
28.71・23.71 (電波3) |
|
10時(日) | 53.22・7.60 (電波4) |
17.25・6.24 (電波4) |
11時(日) | 111.77・7.10 (電波4) |
26.74・4.06 (電波4) |
16時(月) | 68.32・7.69 (電波3) |
6.56・5.27 (電波3) |
49.81・2.84 (電波3) |
30.75・27.14 (電波4.3) |
|
9時(火) |
86.46・5.25 (電波4) |
40.00・28.34 (電波4) |
43.24・7.60 (電波4) |
36.17・23.14 (電波4) |
|
73.10・3.09 (電波4) |
24.10・23.90 (電波4) |
|
21時(水) | 110.97・7.15 (電波4) |
12.40・21.53 (電波4) |
22時(水) | 85.92・6.69 (電波4) |
9.64・14.53 (電波4) |
0時(木) | 68.68・6.80 (電波4) |
22.13・22.48 (電波4) |
9時(日) | 55.94・2.51 (電波3) |
15.77・0.46 (電波3) |
20時(日) | 107.83・7.46 (電波4) |
14.29・12.76 (電波4) |
21時(日) | 20.44・6.76 (電波4) |
12.66・20.12 (電波4) |
22時(日) | 58.20・7.68 (電波4) |
14.23・23.95 (電波4) |
23時(日) |
14.80・6.74 (電波4) |
22.57・21.49 (電波4) |
51.91・7.45 (電波4) |
18.07・24.17 (電波4) |
|
1時(月) | 44.29・6.91 (電波4) |
22.44・27.15 (電波3) |
2時(月) | 69.86・8.65 (電波4) |
23.84・24.34 (電波4) |
3時(月) | 37.24・4.36 (電波4) |
36.29・30.06 (電波4) |
11時(月) |
7.82・0.00 (電波2) |
16.16・7.22 (電波2・3) |
1.47・0.00 (電波1.2) |
51.33・29.13 (電波4) |
|
8.51・0.11 (電波2) |
50.75・28.73 (電波4) |
|
3.91・0.00 (電波1.2) |
46.40・3.92 (電波4) |
|
7.74・0.00 (電波2) |
||
2.69・0.01 (電波1) |
||
12時(月) | 26.94・1.43 (電波4) |
15.62・14.61 (電波3) |
19時(水) | 80.82・7.01 (電波4) |
30.52・24.38 (電波3) |
12時(木) |
4.77・0.02 (電波2) |
14.58・12/09 (電波3) |
2.24・0.01 (電波2) |
17.40・11.88 (電波3) |
|
32.48・2.45 (電波4) |
||
44.59・2.23 (電波4) |
※随時更新します。電波状態の悪い情報も追加していきます。
当然ですが、下りは、WiMAX2+は100Mbpsを超えるときもあり、圧倒的な速度を誇っています。ですが、時間帯や環境によっては、どんなときもWiFiの方が速い場合もあります。条件が良い時は、50Mbpsを超えるときもありました。
快速のWiMAX2+ですが、弱点もあって電波が2以下になると、著しく速度低下する事が多いです。電波が弱い場所では速度低下に注意してください。
対し、どんなときもWiFiはトリプルキャリア対応なのでエリアが広いため、そういった電波が微弱なところが少ないのが強みです。
さらに、どんなときもWiFiはエリアの広さ、安定した速度に加え、上りが速いのも特長のひとつ。速い時は上り30Mbpsを超える時もあります。ブログの投稿や動画のアップロード、メールの送信など、上りの速度が必要となる作業をする事が多い方にもおすすめです。
どっちを選ぶべき?
どちらを選ぶかは、ご自身の利用状況に適したものを選ぶようにしましょう。
どちらにするか悩んでいる場合は、下記のポイントをチェックしてみてください。
対応エリアの範囲の違い
利用したいWi-Fiが自分の家や仕事場など、使いたい場所で電波が入るか事前に確認しておきましょう。契約したのは良いが、エリア外で使えないと元も子もありません。
WiMAX2+の回線速度は、高速であるがエリア外の地域もまだまだ多く存在します。都会では対応エリアが多いですが、特に田舎(地方)だと電波が微弱であったり、圏外の場所も多くあります。
それに対し、どんなどきもWiFiは、トリプルキャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)のエリアに対応しているので、幅広い地域で使用可能です。ただし、基本的にはWiMAX2+よりも回線速度は落ちます(上記の測定結果を参照)。
また、エリアが広いはずのどんなどきもWiFiですが、私の環境(2階建ての建物)では、1階で使用すると電波が2~3の事が多く、WiMAX2+は電波3~4が多い状態です。2階に行けば、どちらも電波は3~4になって、1階よりも安定します。
このようなパターンもあり、電波状況は使用場所・環境に応じて大きく変化することを理解しておきましょう。
速度制限について
WiMAX2+は、月間の使用量に制限はありませんが、直近3日間で10GBを超えると、10GBを超えた翌日の混雑時間帯(18時~翌2時頃まで)が制限されます。
速度制限にかかると、動画の視聴はおろか、WEBの閲覧も厳しい状態になります。因みに、速度制限時に18時頃に測定すると、「下り0.65Mbps、上り0.65Mbps」でした。
どんなときもWiFiは、違法ダウンロード、不正利用、ネットワークの占有をすると制限されるとの事ですので、普通に使っていればまず制限されることはありません。
ですので、3日で10GB超えるようなら、どんなときもWiFiの方が良いと思います。
回線速度について
実際にWi-Fiを繋いでやりたい事がどの程度のスピードなら快適に利用できるか考えてみましょう。
理論値、実測の結果を見て頂いてわかるように、電波状態が同等ならば、下りの速度は、WiMAX2+の方が圧倒的に速いです。ただし、WiMAX2+は、電波状況が2以下になると速度が大幅に低下します。
大容量通信をすることが多い方など、どんなときもWiFiの速度では、厳しい場合はWiMAX2+を選択する方が良さそうです。
とは言っても、10Mbps出れば、ネットサーフィンやYouTubeなどの動画視聴など、ほぼ問題なく利用できるレベルだと思います。
少なくとも私が利用した範囲では問題ありませんでした。ドラクエウォーク、YouTube、プライムビデオ、アプリのアップデート、OSアップデートなどをしましたが、問題なく利用できました。
ただ、複数ページを開いたり、アプリを大量にアップデートしようとしたときは、動作が遅いと感じることはあります。
使用する環境やアプリの設定なども影響するので、大容量通信をすることが多そうなら、どんなときもWiFiの速度では間に合わなくなる事があるかもしれません。
同時接続台数
今回の検証では同時接続台数1台で計測しましたが、複数台のスマホやパソコン、タブレットなどを接続すると、その分回線速度が落ちます。
また、同時接続台数の上限もそれぞれ異なります。ご自身が同時に繋ぎたい台数をチェックした上で選びましょう。
- Speed Wi-Fi NEXT W06は最大16台
- どんなときもWiFiのD1は最大5台
月額料金の違い
事業者 | GMOとくとくBB(WiMAX2+) | どんなときもWiFi(トリプルキャリア) |
プラン | ギガ放題プラン | データ放題プラン |
月額料金 | ~2ヶ月目:3609円 3ヶ月目~:4263円 |
~24ヶ月目:3480円 25ヶ月目~:3980円 |
キャッシュバック | 3万円前後 | なし |
※いずれも税抜き表記
キャッシュバックは時期により、多少変動しますが、3万円だとすると、24ヶ月利用した場合の金額は、
- GMOとくとくBB:合計101004円
- どんなときもWiFi:合計83520円
キャッシュバックを含むとGMOとくとくBBは、101004円ー30000円⇒71004円で、2年使用した場合は、どんなときもWiFiよりも安い計算になります。
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